第一歩、僕が競馬を始めたのはレオダーバンが勝った菊花賞です、しかし単なるギャンブルの一貫としてしか見てなかったので特に思い入れもありませんでした。そんな中夢と物語を持ったスーパーホースが現れた、しかも2頭同時に!(笑)それがメジロマックイーンとトウカイテイオーである。今回はそのトウカイテイオーについて語りたいと思います。

第一章 「 出逢い」
実はそのトウカイテイオー、初めてその走りを見たのが大阪杯での追い切りでした、その走りを見た時ド素人の僕でさえ、「うわぁ~風を切ってる」と思うほど清々しく軽やかに駆けていました、そしてその大阪杯、彼は他馬を子供扱いし、まさに格が違うぜっていう感じの圧勝でした、そして遂に頂上対決となった天皇賞(春)単勝1,5倍のトウカイテイオー、2,2倍のメジロマックイーンと完全に2強の様相を呈していました、しかし…結果は皆さんのご存じの通りトウカイテイオーは敗れてしましいました、あんなに軽やかにかつ優雅にそして王家の雰囲気を持った馬が苦しんでいた、しかし3,4コーナーでの上がりの脚はしっかり僕の脳裏には焼き付いていた。

第二章 復活と陥落
トウカイテイオーは敗れた天皇賞での骨折が判明し宝塚記念を回避そして秋の復活を待つ事となった。そして復帰戦となった秋の天皇賞で彼はマイナス8kgというリフレッシュされていないんじゃないかと思われるほど小さくなって出て来た、しかし彼はメジロパーマーとダイタクヘリオスのそんなやり合いある?って感じのハイペースに巻き込まれ直線失速してしまう、しかし彼は苦しかったはずなのに直線一旦先頭に躍り出ようとしそして先頭に立つのである、その時の姿が高貴な走りではなく今までには無かった力強く、そして恐ろしい迫力を感じた、そう彼は成長していたのである、そして彼はジャパンカップに単勝10倍という舐められた人気で登場したのである、もちろん僕は本命にし、パドックで彼を見た時確信した今日は絶対負けないと、須田孝雄さんという方も言っていましたがこのトウカイテイオー本当にパドックでの歩き方、キャンター、加速後の走り方と本当に芸術の様な馬で未だにこのトウカイテイオーより綺麗だなぁと感じる馬は現れていない、そしてレースはレガシーワールド、ドクターデヴィアスがそこそこのペースで引っ張る中その直後に位置し最後の直線でオーストラリア最強馬ナチュラリズムを競り落とし、ディアドクターの猛追を振り切ったのである、その時の彼は威厳に満ちており堂々としたものだった、まさに最強馬の復活であった、もちろん馬券の方は外れびっくりしているもう一人の自分がいる事に2分24秒後に気付くのである。その激走の為か有馬記念ではマイナス10kgとパドックでも元気は無く惨敗してしまうのであった。そして彼はふたたび怪我をしてしまい長い休養期間に入ってしまう、そして新たに現れたウイニングチケット、ビワハヤヒデ、ナリタタイシン等のスター候補生が現れ彼の存在は薄くなって行くのである。

第三章 「舐めんな!」
時代は新種牡馬トニービンの勢力拡大と共に新しい時代への幕開けを予見させた、ダービーのウイニングチケット、菊花賞のビワハヤヒデ、2冠牝馬ベガ、これらの馬達が集まったレースに彼は復活して来た、そのレースは有馬記念、しかし彼は前年の有馬記念以来のレースでさすがにという声がちらほら聞こえていた、そしてレース当日彼はプラス14kgというBestの馬体で登場しそしてパドックでもあの軽やかで芸術の様な歩様が戻っていた、僕は何も疑わず本命にし馬券もなかなかの額を投入していた、そしてレースではこれまた皆さんご存じの通りビワハヤヒデを力でねじ伏せ3着馬もそれなりに離していた、まさに完勝であまりにも鮮やか過ぎて見ている方もびっくりだったはずである、おそらく4番人気になっていた彼はこう言っていたであろう「舐めんな!」皇帝が最後に放った暴言であろう、綺麗、華麗である事を宿命付けられていた彼にとってどうしても破れなかった壁をも超えた瞬間であったと思われるのである。

あ、もちろん馬券は単勝のみでした(笑)

トウカイテイオーありがとう、沢山の貯金をあなたとマックイーンのおかげでJRAにしています(笑)どうかゆっくりお休み下さい。ご苦労様でした。